この記事ではAXIORYのレビュー・メリット・デメリット・おすすめ運用方法について解説していきます。
AXIORYの詳細スペックは、AXIORY「トップページ」で確認できます。
AXIORYの簡易レビュー
AXIORYの最大の特徴は、高性能FXプラットフォーム「cTrader」に対応していること。後発のFXプラットフォームでメタトレーダー(MT4/MT5)よりも快適な裁量トレードができます。
例えばリミット注文・ストップ注文をドラッグ操作で設置したり、パソコンの上下ボタンで時間足を切り替えたり、チャートを瞬時に切り替えたりなどですね。
AXIORY ナノ口座もスプレッド・取引コストが優秀で、スキャEA以外のトレードロジックなら利益を出しやすいです。
ただ1000倍レバレッジは有効証拠金50万円までしか使えないので、グリッドEAを高額運用するならXM KIWAMI口座を使った方がいいです。
レバレッジ2000倍のマックス口座はあまりおすすめしません。スプレッドが広めで、利幅の狭いトレードロジックでは利益を出しにくいからです。
AXIORYのメリット
メリット1:cTraderに対応している(MT4/MT5も使える)
AXIORYの最大の特徴は、高性能FXプラットフォーム「cTrader」に対応していること。裁量トレードを便利にする機能がたくさん詰まっており、メタトレーダー(MT4/MT5)より快適なトレードができます。
中でもおすすめの便利機能はこちら。
- ドラッグ操作でリミット注文・SL/TPを動かせる
- 上下ボタンで時間足の切り替えられる(デスクトップ版のみ)
- Command+左右キーで表示チャートの切り替えられる(デスクトップ版のみ)
- チャート横に経済指標カレンダーを表示できる(日本時間対応)
特に便利なのはドラッグ操作でのリミット注文・ストップ注文の設置。これによりスイング軸でのピラミッディング・ナンピンがしやすくなります。
またパソコン版なら上下ボタンで時間足を切り替えられるため、4時間足・日足でマルチタイムフレーム分析することで、チャート分析の精度を高められます。
AXIORYはメタトレーダー(MT4/MT5)にも対応しています。
EA自動売買をするならMT4、裁量トレードをするならMT5と使い分けます。ただAXIORYはcTraderが使えるためMT5を使う利点は少ないです。
メリット2:国内銀行送金に対応している
AXIORYの入出金方法は、国内銀行送金に対応しています。(円口座のみ)
海外FXの送金方法はいろいろありますが、その中でも国内銀行送金は送金コストが低く、安全性にも優れています。また送金先を間違えても組み戻しで返金処理できるため、仮想通貨のように資金ロストする心配もありません。
これがクレジットカードやウォレットサービスでの送金だと、利益出金できなかったり、送金手数料が高かったり、1回あたりの送金金額が制限されたりしていて、使い勝手が良くありません。
入出金の手数料を安く抑えたいなら、国内銀行送金(Curfex送金含む)を優先して使いましょう。AXIORYはbitwalletが使えず、他の送金方法だと手数料が高くなってしまいます。
メリット3:出金手数料が無料になりやすい(出金額2万円)
AXIORYでは出金額が2万円以上なら、出金手数料が無料になります。
B-bookの海外FXブローカーは「入金手数料は無料、出金手数料は数千円」というケースが多いのですが、AXIORYの出金手数料は無料ハードルが低く良心的です。
なお出金額が2万円以下の場合は、1,000円の出金手数料が発生します。(国際銀行送金の場合は1,500円)
運用額が10万円前後で少額出金を繰り返すようなスタイルなら、出金手数料の無料ハードルが低いAXIORYは相性が良いです。
メリット4:レバレッジ2000倍を提供している(マックス口座)
AXIORY マックス口座は2000倍のレバレッジを提供しています。レバレッジが高ければ高いほど、必要証拠金が少なくなり、資本効率も高いトレードがしやすくなります。
具体例はグリッド・マーチンゲールEAのハイリスク運用、あるいはスワップアービトラージなどですね。
ただしマックス口座はレバレッジ制限が厳しく、レバレッジ2000倍が利用できるのは有効証拠金30万円まで、それ以降はレバレッジが段階的に引き下げられます。
このレバレッジ制限は1口座だけではなく、1アカウントでの保有口座全てに適用されます。複数の口座に資金を分散させてもレバレッジ制限は回避できません。
マックス口座の高いレバレッジを活かすなら、資金30万円以下の裁量トレードがおすすめ。多額の資金が必要なEA自動売買・スワップアービトラージとは相性が悪いです。
メリット5:ストップアウトが20%と低め
AXIORYのストップアウトは20%と低めです。
ストップアウトとは、ロスカットが発動するときの証拠金維持率のこと。これが低ければ低いほど、ハイリスクトレードをしてもロスカットされにくくなります。
海外FXブローカーの中でもストップアウト20%は標準的な方で、XMも同じく20%です。
逆にTradeviewや国内FX業者だとストップアウトは100%と高めに設定されており、ハイリスクトレードをするとロスカットされやすくなります。
AXIORYのストップアウトは20%と低めなため、マーチンゲールEAのハイリスク運用やスワップアービトラージなどで証拠金維持率が圧迫されてもロスカットされにくいです。
メリット6:MT4/MT5デモ口座の残高調整がしやすい
AXIORYのMT4/MT5デモ口座は、会員ページ(MyAxiory)で口座残高を調整できます。リアル口座と同じような感じで調整できるため、直感的で使いやすいです。
MT4/MT5のデモ口座はプラットフォーム内部で残高を調整できないため、他のブローカーだとサポートデスクに調整してもらうのが一般的です。(cTraderならプラットフォーム内部で調整可能)
AXIORYは会員ページ(MyAxiory)で自由に残高調整できるため、サポートデスクに連絡する必要がありません。MT4/MT5デモ口座で何回も口座残高を調整するなら、AXIORYのデモ口座を使いましょう。
AXIORYのデメリット
デメリット1:ゴールドの銘柄レバレッジが100倍と低め
AXIORYの最大のデメリットは、ゴールドの銘柄レバレッジが100倍と低めなこと。
レバレッジが低いと必要証拠金が高額になり、証拠金維持率も圧迫されやすくなってハイリスクトレードをするとロスカットされやすくなります。
FXのレバレッジには「取引口座レバレッジ」と「銘柄レバレッジ」があり、低い方が適用されます。例えばAXIORY ナノ口座は最大レバレッジは1000倍ですが、ゴールドの銘柄レバレッジは100倍なので、レバレッジ100倍が適用されます。
ゴールドはCFD銘柄の中でもボラティリティが非常に激しく、ピラミッディングトレードなどでトレンドに乗っかれば莫大な利益を狙うこともできます。
ただAXIORYはゴールドのレバレッジが低めなため、ハイリスクトレードをすると必要証拠金が多額になり、ロスカットされやすくなります。
ゴールドでハイリスクトレードをするならXM・Tradeviewの方がおすすめ。XMならレバレッジ1000倍、Tradeviewでもレバレッジ200倍から500倍でゴールド取引ができます。
デメリット2:bitwallet入出金には対応していない
AXIORYはbitwallet入出金に対応していません。
bitwalletは海外FX向けのオンラインウォレットサービスです。送金手数料が低く、使い勝手も優れているため、海外FXトレーダーの間で人気があります。
ただ最近は個人アカウントの送金額上限が50万円(5,000ドル)と低めに設定されてしまい、使い勝手が悪くなっています。
パーソナル(個人)アカウントの場合、出金上限金額は1回5,000米ドル相当、1日20,000米ドル相当となります。なお、国や通貨によって出金の条件が異なる場合があります。
bitwallet「アカウントステイタスについて」
AXIORYは国内銀行送金に対応しており、1回あたりの送金額上限が100万円とそれなりに高く、送金手数料も無料あるいは200円前後と低めです。(円口座のみ利用可能)
ドル口座・ユーロ口座を使わない限り、AXIORYでbitwalletが使えないことは大きなデメリットではないでしょう。
デメリット3:恒常ボーナスは提供していない(不定期ボーナスのみ)
AXIORYはXMのような恒常ボーナスは提供していません。不定期ボーナスのみです。
いつボーナスキャンペーンが実施されるかわからないため、AXIORY公式サイトをこまめにチェックしておく必要があります。(AXIORY「ニュース→キャンペーン」)
ただAXIORYのボーナス仕様はキャンペーンごとにコロコロ変わり、ボーナスによっては損失カバー機能があったりなかったりします。ボーナス目当ての運用は再現性が低いため、あまりおすすめしません。
恒常ボーナスが欲しいならXMの3種ボーナスがおすすめ。こちらはいつでも獲得できます。
デメリット4:有効証拠金レバレッジ制限が厳しい(レバレッジ1000倍は50万円まで)
AXIORYはレバレッジ2000倍で取引できます。ただ有効証拠金によるレバレッジ制限が厳しく、高額運用には適していません。
口座タイプごとの有効証拠金レバレッジ制限はこちら。
マックス口座 | ナノ口座・スタンダード口座・テラ口座 | 全リアル口座の有効証拠金 ※ウォレット・アルファ口座を省く ※クレジットを含む |
---|---|---|
2000倍 | 1000倍 | 0 〜 300,000 JPY |
1000倍 | 1000倍 | 300,001 〜 500,000 JPY |
800倍 | 800倍 | 500,001 〜 700,000 JPY |
600倍 | 600倍 | 700,001 〜 1,400,000 JPY |
500倍 | 500倍 | 1,400,001 〜 7,000,000 JPY |
400倍 | 400倍 | 7,000,001 〜 14,000,000 JPY |
300倍 | 300倍 | 14,000,001 〜 28,000,000 JPY |
200倍 | 200倍 | 28,000,001 〜 42,000,000 JPY |
100倍 | 100倍 | 42,000,001 〜 75,000,000 JPY |
50倍 | 50倍 | 75,000,001 JPY 〜 |
マックス口座の場合は、レバレッジ2000倍が使えるのは30万円までで、それ以降はレバレッジが段階的に引き下げられます。他の口座タイプは最大レバレッジが1000倍で、それ以降のレバレッジ制限はマックス口座と同じです。
有効証拠金レバレッジ制限は保有口座全体に適用されます。複数の口座に資金を分散させてもレバレッジ制限は回避できません。
資金100万円以上でハイレバレッジトレードをするならXMの方がおすすめ。最大レバレッジは1000倍ですが、有効証拠金レバレッジ制限が40,000ドル(600万円相当)と高く、EAを高額運用しやすいです。
デメリット5:cTraderコピーは非対応
AXIORYのcTraderは、cTraderコピーに対応していません。
cTraderコピーは、他人にトレードを委託して自動化できるサービスです。注文・発注はcTrader(ブローカー)のサーバーで行うため、VPS(仮想専用サーバー)の契約も不要です。
ただコピートレードは、ストラテジーのほとんどがハイリスクなナンピン・マーチン・グリッドトレードで、ロスカットされやすいです。
さらに取引手数料として利益の2割から3割をとられてしまうため、リスクリワードも良くありません。よほど信頼できるトレードロジックでない限り、コピートレードはおすすめしません。
cTraderコピーを使うならTradeviewのcTraderがおすすめ。こちらはcTraderコピーに対応しています。
デメリット6:マイナススリッページが生じやすい(取引ごとに-0.2pips)
AXIORYでは取引ことに大体-0.2pipsほどのマイナススリッページが発生します。そのため利幅が1.0pips前後のスキャEA・超高速売買・レイテンシーアービトラージだと利益率が大きく落ちてしまいます。
B-bookの海外FXブローカーは、超高速売買やレイテンシーアービトラージで荒稼ぎされて資金枯渇にならないよう、VDPで決済ごとに自動でマイナススリッページを発生させていることがあります。
VDP・マイナススリッページはブローカーが資金枯渇になるのを防ぐ手段でありますが、FXトレーダー側からすると取引環境が悪化するため、歓迎すべきものではありません。
スキャEAを運用するなら、AXIORYよりTradeviewの方がおすすめ。TradeviewはA-bookブローカーなので、VDPによるマイナススリッページが発生しにくいです。
AXIORYのおすすめ運用方法
運用方法1:裁量トレード(cTrader ナノ口座)
AXIORYを初めて使う、あるいは運用額が100万円以下なら、運用方法は裁量トレードがおすすめ。
トレンド相場ではピラミッディング、レンジ相場では逆張りナンピン、とトレードロジックを使い分けることで、どんな相場でも常に期待値の高いトレードができます。
運用口座はAXIORY ナノ口座がおすすめ。取引コストが低く、適用レバレッジも400倍から1000倍とやや高めです。ただしゴールドの銘柄レバレッジは100倍と低めです。
FXプラットフォームはcTraderを使いましょう。ドラッグ操作でリミット注文・ストップ注文を設置できるため、ナンピン・ピラミッディングが快適になります。
運用方法2:EA自動売買(MT4 ナノ口座)
裁量トレードが苦手、あるいは運用額が100万円から300万円ほどなら、EA自動売買がおすすめ。エントリー・決済を自動化できるため、仕事で忙しい兼業トレーダーでも実践しやすいです。
運用EAは「Grid EA Pro」がおすすめ。MQL5アカウントを持っていれば無料でダウンロードできます。
マーチンゲールEAですがロット倍率が1.1倍と低めなので、レバレッジ400倍-1000倍のAXIORYでもロスカットされにくいです。
運用口座はAXIORY ナノ口座がおすすめ。取引コストとスプレッドが狭く、グリッドEAでも利益を出しやすいです。マックス口座はレバレッジ2000倍ですが、スプレッドが広いためおすすめしません。
運用方法3:スワップアービトラージ(ナノ口座)
運用額が300万円から1,000万円以上なら、スワップアービトラージがおすすめ。カウンターパーティリスクは高くなりますが、値動きに関係なく1日1.0pips前後を稼ぐことができます。
裁量トレードやEA自動売買(グリッド系)は含み損を抱えている間にストレスが溜まりやすいです。FX特有のストレスから解放されたいなら、スワップアービトラージを採用しましょう。
運用口座はAXIORY ナノ口座がおすすめ。レバレッジ2000倍のマックス口座の方が適任に見えますが、有効証拠金が30万円を超えるとレバレッジ制限がかかるため相性が悪いです。
スワップアービトラージは資金300万円から1,000万円で運用するため、有効証拠金レバレッジ制限に引っかかりやすくなります。ロットを増やしすぎてロスカットされないよう、適用レバレッジを把握しておきましょう。