両建ては、同じ通貨ペアで「売り」「買い」両方のポジションを保有するトレード手法です。相場の上昇・下降の両ケースに対応できるとされています。
ではXMで両建て取引はできるのでしょうか?
可能ではありますが、条件が厳しく、アービトラージ取引とみなされると口座凍結になるリスクもあります。
この記事ではXMで両建て取引をするメリット・デメリットなどを解説します。
XMの両建てルールは、XMの「トップページ→よくある質問」でも確認できます。
両建てとは?
両建てとは、同じ通貨ペアに対し「売り」と「買い」の両ポジションを保有するトレード手法のこと。
両方のポジションを保有することで、チャートが上がったときと下がった時の2つのパターンで利益を出せるとされています。
魅力的なトレード手法に見えますが、
- 損切りをしないためリスク耐性が低い
- 取引回数が多いため、取引コストが高くなる
- そもそも利益を出すのが非常に難しい
などとデメリットが多いです。海外FX初心者におすすめできません。
XMの両建てルールは、XMの「トップページ→よくある質問」で確認できます。
XMで両建てするメリット
XMで両建て取引をするメリットは以下の通り。
- 必要証拠金がゼロになる
- XMポイントを稼げる
それぞれのメリットを順に見ていきます。
メリット1、必要証拠金がゼロになる
XMで両建て取引すると、ポジションに対する必要証拠金がゼロになります。
ということは、保有できる通貨量も増えるということ。取引ロット数を増やせば、さらに利益を増やせるかもしれません。
ただXMの最大レバレッジは888倍で、必要証拠金も少なめ。だから証拠金がゼロになるメリットも、それほど大きくないのです。
XMで必要証拠金を計算するなら、XMの「計算ツール」を使うと便利です。
メリット2、XMポイントを稼げる
XMで両建て取引をすることで、ロイヤリティプログラムで得られるポイントが2倍になります。XMポイントを効率よく稼ぐ手段として使えます。
ただしXMポイントの獲得条件の一つは「ポジションを10分以上保有すること」であり、スキャルピングトレードだとポイントが貯まりにくいです。
またXMではポイントを貯める目的だけで両建てすることを禁止しています。
規約違反をすると口座凍結させられるリスクもあるため、露骨なポイント稼ぎの手法を使うのは悪手。「XMポイントを稼げる」というメリットも、それほど大きくないです。
ロイヤリティプログラムの詳細は、XMの「プロモーション→ロイヤリティプログラム」で確認できます。
XMで両建てするデメリット
XMの両建て取引をするデメリットのほうが大きいです。
中でも大きいのはこの2つ。
- XMから不正扱いされると口座凍結・利用停止のペナルティも
- 利益を出すのが非常に難しい
それぞれのデメリットを解説します。
デメリット1、XMから不正扱いされると口座凍結・利用停止のペナルティも
XMでは両建て取引を含むアービトラージ取引を厳しく禁止しています。
規則を破って禁止取引をした場合、口座凍結や利用停止などのペナルティを受けることも。
なぜXMがアービトラージ取引を禁止しているのか? アービトラージ取引がXMに利益をもたらさないからです。
XMも営利企業ですから、不正行為を排除するのは当然のこと。
XMを使い続けたいなら、アービトラージ取引等の不正取引はやめておきましょう。両建ては不正取引のひとつと判断されやすいのです。
XMの禁止行為は、XMの「トップページ→よくある質問」でも確認できます。
デメリット2、利益を出すのが非常に難しい
両建て取引で利益を出すのは、非常に難しいです。
両方のポジションを保有しているため、2倍のスプレッドが発生します。取引回数も多くなるため、支払うスプレッドも多くなるのです。
取引コストが高くなると、FXの勝率も大きく下がります。
余計なコストを支払って勝てるほど、FXは甘くありません。FXの勝率を上げたいなら、取引コストを低いトレード手法を選びましょう。
両建ては取引コストが膨大になるため、初心者にはおすすめできない手法です。
XMのスプレッドは、XMの「取引→FX取引」で確認できます。
XMで両建てが認められているケース:同一口座内での両建て取引
XMは一部のケースを除き両建て取引を禁止しています。
認められているのは、以下のケースのみ。
- 同一口座内での両建て取引
同一口座内であれば、一応両建て取引はできるわけですね。
ただ今までも話したように、両建て取引で安定した利益を出すのは非常に難しいです。スプレッドは余計にかかりますし、余計なポジションを保有することで、判断に迷いが生まれます。
スワップポイントで稼ごうにも、XMでは通貨ペアを両建てするとスワップポイントがマイナスになるよう調整されています。
両建て取引はメリットが少なく、リスクが大きいので、やめたほうがいいです。
XMの両建てルールは、XMの「トップページ→よくある質問」でも確認できます。
XMで両建てが認められていないケース
XMで両建て取引が認められていないのは以下のケースです。
- 複数口座間での両建て
- 他業者間での両建て
- グループを組んで両建て
それぞれのケースを詳細に見ていきます。
複数口座間での両建て
XMでは最大8つの複数口座を作れますが、複数口座での両建て取引は禁止されています。
たとえばアメリカドル円50ロットを買い注文、別の口座でアメリカドル円50ロットを売り注文する感じ。
XMはゼロカットがあります。片方の口座で大損を抱えても、損失は入金額までに限定され、もう片方の口座でがっぽり儲かるでしょう。
もちろんゼロカットを悪用するこの手法は禁止されており、使えません。むしろ複数口座を同時に運用していて、うっかり両建て取引にならないよう注意するべきです。
XMの追加口座開設は、XMの「会員ページ」から行えます。
他業者間での両建て
XMでは他の業者を使って両建て取引をすることも禁止されています。
例えばXMでアメリカドル円50ロットを買い注文して、AXIORYでアメリカドル円50ロットを売り注文するといった感じ。
こちらもゼロカットを悪用するもので、要領は複数口座の時と同じです。
一見するとバレないようにも思えますが、XMの情報網も手強いです。基本的に悪事はバレると考えて、他業者間の両建て取引も避けるようにしましょう。
XMの禁止行為は、XMの「トップページ→よくある質問」でも確認できます。
グループを組んで両建て
XMで友人同士・グループ間で両建て取引することも禁止されています。
例えばAさんがアメリカドル円50ロットを買い注文、Bさんがアメリカドル円50ロットを売り注文するというパターン。
これもバレにくいように思われますが、XMは不審なトレードがないか常にパトロールしています。
ペナルティを受けたくないなら、疑わしい取引は避けるべきです。
XMの禁止行為は、XMの「トップページ→よくある質問」でも確認できます。
XMの両建て取引はリスキー。おすすめできない
両建て取引は取引回数が多く、損切りもできないため、利益を出すのが非常に難しいです。
さらにXMからアービトラージ取引とみなされると、口座凍結や取引停止などのペナルティを課されることもあります。
正直言って、両建て取引は割に合いません。
FXトレードで収益を上げたいなら、両建て取引ではなく、正攻法でトレード勝率を高める努力をしましょう。