イールドファーミングとは、分散型取引所(DEX)に仮想通貨を預けて流動性を提供することで、仮想通貨トークンを稼ぐ運用方法のこと。
複雑なトレード技術が要求されず、仮想通貨を預けるだけなので、仮想通貨初心者でも始めやすく、実践ハードルも低いです。
イールドファーミングで利用するサービスは、仮想通貨初心者ならBinance、Metamask、PancakeSwapの組み合わせがおすすめ。
具体的なイールドファーミングの始め方はこちら。
- Binanceで口座開設・入金する
- Binanceで送金用の仮想通貨「BNB」を買う
- Binanceからウェブウォレット「Metamask」に送金する
- PancakeSwapのアカウントを開設し、Metamaskに接続
- PancakeSwapで「BNB」を「CAKE」に両替する
- PancakeSwapで「Auto CAKE」をステーキングする
この記事では仮想通貨のイールドファーミングの始め方をわかりやすく解説していきます。
イールドファーミングの基礎知識
まずはイールドファーミングの基礎知識をまとめておきます。
イールドファーミングは分散型取引所(DEX)で行う
イールドファーミングは基本的に分散型取引所でおこないます。
分散型取引所とは、管理者のいない取引所のこと。 BinanceやFTXなどの中央集権取引所と対比されます。
分散型取引所は、イールドファーミングなど利回りの高いサービスが使える一方で、設立のハードルが低く、詐欺に使われやすいデメリットもあります。
イールドファーミングが初めてなら、プラットフォームは「PancakeSwap」がおすすめ。日本人利用者が多く、わからないことがあってもウェブで情報を探しやすいです。
中央集権取引所から分散型取引所に仮想通貨を送金する必要がある
PancakeSwapなどの分散型取引所には、口座入金の機能がありません。
そのためまずはBinanceなどの中央集権取引所に入金し、ウェブウォレットから分散型取引所に送金するのが一般的です。
分散型取引所から出金するときも、中央集権取引所に送金して、そこから出金するのが一般的ですね。
分散型取引所で入出金するときは、Metamaskなどのウェブウォレットを経由させることは覚えておきましょう。
利回りが非常に高い(年利100%前後)
イールドファーミングの最大の特徴は、利回りが非常に高いこと。
利用者の多いPancakeSwapでCAKE銘柄単品をステーキングして、年利100%前後になります。
また銘柄の期待度によっては、最大瞬間風速で年利1,000%〜10,000%になることもあります。
そしてあろうことか、100ドルロックして7300ドルが手に入るためにAPY(年利)7300%!と表示してしまうプロジェクトが数多く存在します。
これらはあくまで最大瞬間風速であって、相場の過熱感が落ち着くと、利回りは年利100%から300%前後に落ち着く傾向があります。
中央集権取引所のステーキングでも利回りは年利10%前後が平均的なので、イールドファーミングの利回りが非常に高いことがわかります。
運用方法も「仮想通貨を預けて放置するだけ」というシンプルなものなので、難しいトレード技術も不要です。
仮想通貨投資で少ない労力で稼ぎたいなら、利回りの高いイールドファーミングはおすすめです。
信頼性の低い取引所だと、詐欺・資金持ち逃げ・GOX(ハッキング被害)のリスクも
イールドファーミングは利回りが高い一方で、詐欺などのリスクも大きいです。
信頼性の低い分散型取引所に資金を預けると、仮想通貨を持ち逃げされたり、ハッキングで資金を盗まれたり(GOX)するリスクもあります。
最近の例だと、分散型取引所のウラニウム(Uranium Finance)がハッキングの被害に遭い、5000万ドルの仮想通貨が流出しています。
分散型取引所は、設立のハードルが非常に低いため、 信頼性の高い分散型取引所を見つけることが大切です。
イールドファーミングが初めてなら、分散型取引所はPancakeSwapを使いましょう。 世界的に利用者が多く、セキュリティも堅牢なため、詐欺やGOXなどのリスクも低いです。
おすすめの分散型取引所
ここからはイールドファーミングにおすすめの分散型取引所をまとめておきます。
PancakeSwap:日本人利用者が多く、信頼性が高め
イールドフォーミングが初めてなら、最初の分散型取引所はPancakeSwapがおすすめ。
利用者が非常に多く、ウェブ上でも日本語の情報が多いため、わからないことがあっても自己解決しやすいからです。
CoinGeckoの分散型取引所一覧でも、利用者が一番多いことがわかります。
PancakeSwapよりも利回りの高い分散型取引所もありますが、初心者がうかつに手を出すと、詐欺やスキャムで資金を失ってしまうリスクもあります。
まずはPancakeSwapでイールドファーミングに慣れてから、リスクヘッジのために他の分散型取引所に手を出すのが良いでしょう。
PancakeSwapの始め方については、こちらの記事が参考になります。
HyperJump:パンケーキより利回りが高い(年利150%〜300%)
イールドファーミングに慣れてきて、利回りをもっと高くしたいなら、次の分散型取引所はHyperJumpがおすすめ。
ALLOY銘柄単品のステーキングで年利170%前後、 ALLOY-BNBの通貨ペアをステーキングすることで年利300%前後になります。
サイトデザインもPancakeSwapとほぼ同じなので、イールドファーミングの経験があれば、操作には困らないはずです。
イールドファーミングでより利回りの高い運用をしたいなら、多少リスクはありますがHyperJumpを使ってみましょう。
おすすめ銘柄の探し方
イールドファーミング向けの仮想通貨銘柄は、CoinMarketCapの「時価総額別上位DeFiトークン」で確認できます。
注目すべきは取引高。取引量が多ければ多いほど、その仮想通貨銘柄の流動性が担保され、暴落のリスクが低くなります。
イールドファーミングは長期運用が前提となるため、なるべく暴落リスクの低い銘柄を選びたいです。
中でも取引高の大きな仮想通貨トークンはこちら。(リンク先はCoinMarketCap)
これらの仮想通貨トークンはBinanceで購入できます。
Binanceは非常に多くの仮想通貨銘柄を取り扱っているので、 イールドファーミングで銘柄を買うなら、これを機に口座開設しておきましょう。
おすすめ分散型取引所の探し方
CoinGeckoの「取引高上位のDEX(分散型取引所)」では、利用者の多い分散型取引所を探すこともできます。
「Visits」をクリックすることで、利用者の多い順にソートできます。
中でも利用者の多い分散型取引所はこちら。
利用者数ではPancakeSwapがトップですが、最近はBinance DexやUniswapも追い上げつつあります。
仮想通貨の世界は進歩が早いです。PancakeSwapだけで満足せず他の分散型取引所も使っておくと、もっと効率的な稼ぎ方を見つけられるかもしれません。
イールドファーミングに必要なもの
ここからはイールドファーミングを始めるのに必要なものをまとめておきます。
仮想通貨取引所のアカウント(初心者はBinanceがおすすめ)
イールドファーミングでは仮想通貨を預けて運用します。仮想通貨を購入するためにも、仮想通貨取引所のアカウントが必要です。
仮想通貨取引所は、国内取引所と海外取引所に分けられますが、個人的には海外取引所がおすすめ。仮想通貨銘柄の種類が多く、運用の幅が広がるからです。
そして海外取引所を開設するなら、最初はBinanceがおすすめ。仮想通貨銘柄の種類が多いことに加え、ウェブサイトが日本語に対応しており、日本人でも使いやすいです。
口座開設は、Binanceの「口座開設ページ」から行えます。
送金用の仮想通貨(BNBがおすすめ)
イールドファーミングをするなら、運用するための仮想通貨も必要です。
仮想通貨銘柄はBNBがおすすめ。Binanceなら購入手数料・送金手数料を安くできます。
送金手数料の詳細はこちら。
送金手数料は1回あたり0.0005 BNBで、アメリカドルで0.3ドル(30円)に相当します。
ウェブウォレット(Metamaskがおすすめ)
Binanceから分散型取引所に仮想通貨を送金する場合、 ウェブウォレットを経由させる必要があります。
イールドファーミングが初めてなら、ウェブウォレットはMetamaskがおすすめ。
MetamaskはChormeブラウザのアドオンに対応しており、余計なソフトウェアをインストールすることなく、パソコンでスムーズに仮想通貨の管理ができます。
またPancakeSwapの影響で日本人利用者も増えており、わからないことがあっても日本語で情報を探しやすいです。
Metamaskの使い方は、こちらの記事が参考になります。
分散型取引所のアカウント(PancakeSwapがおすすめ)
イールドファーミングは基本的に分散型取引所でおこないます。
そしてイールドファーミングが初めてなら、最初に使う分散型取引所はPancakeSwapがおすすめ。
PancakeSwapは日本人利用者も多いため、わからないことがあっても日本語の情報が検索でき、すぐに解決できます。
まずはPancakeSwapの公式サイトでアカウント登録をしておきましょう。
イールドファーミングの始め方
ここからはイールドファーミングの始め方をまとめておきます。
仮想通貨初心者なら、Binance、Metamask、PancakeSwapの組み合わせがおすすめですが、それ以外を利用してもかまいません。
手順1:Binanceで口座開設・入金する
イールドファーミングを始めるには、まず運用する元手となる仮想通貨が必要です。仮想通貨取引所の口座アカウントを開設して入金しましょう。
仮想通貨取引が初めてなら、取引所はBinanceがおすすめ。ウェブサイトが日本語に対応しており、日本人利用者も多いため、わからないことがあってもウェブで自己解決しやすいです。
入金額の目安は、最初は10万円くらいで良いでしょう。海外FXと同じく、失っても経済的損失は少ないけど、モチベーションを維持しやすい金額です。
入金方法は、お手軽さ重視ならクレジットカード入金がおすすめ。2%の入金手数料がかかりますが、10秒くらいですぐに入金できます。
逆に入金額が大きく(100万円以上)、入金手数料2%を節約したいなら、Bitbankなどの国内取引所を経由させて、海外取引所に送金しましょう。
Bitbankは国内取引所の中でもスプレッドがトップクラスに狭いため、送金用の仮想通貨を安く購入できます。
手順2:Binanceで送金用の仮想通貨「BNB」を買う
Binanceでクレジットカード入金をするときには、仮想通貨を購入することになります。 基本的にウォレット内で法定通貨を保有することはできません。
Binanceで仮想通貨を購入するなら、銘柄はBNBがおすすめ。 BNBはBinanceの取引所トークンで、取引手数料や送金手数料を安く抑えられます。
イールドファーミングをする場合は、CAKEなど別の銘柄も必要になりますが、それは後から両替できます。まずはBNBだけをまとめ買いしましょう。
手順3:Binanceからウェブウォレット「MetaMask」に送金する
海外取引所から分散型取引所に送金する場合、ウェブウォレットが必要となります。
ウェブウォレットはMetaMaskがおすすめ。日本人利用者が多く、日本語の情報も探しやすいです。
Chromeアドオンのインストールやアプリのダウンロードは、 MetaMask公式サイトからおこないます。
MetaMaskのインストールができたら、Binanceで購入したBNBをMetaMaskのアドレスに送金しましょう。
注意点として、BinanceからMetaMaskに送金する前には、MetaMaskのネットワークを「BSC Network」にしておきましょう。 Binance送金時に必要な接続方式です。
Binanceの送金方法については、こちらの記事が参考になります。
手順4:PancakeSwapアカウントを開設し、MetaMaskに接続
MetaMask送金手続きが終わったら、次はPancakeSwapのアカウントを開設します。
PancakeSwapのアカウント開設ができたら、MetaMaskと接続しましょう。
これでMetaMask内の仮想通貨をPancakeSwapで利用できるようになります。
手順5:PancakeSwapでBNBをCAKEにコンバートする
次はPancakeSwapの「Trade→Exchange」で、 仮想通貨のBNBをCAKE銘柄に両替します。
初心者はシンプルにCAKE単品をステーキングするのが一番なので、BNBの大半をCAKE銘柄にコンバートすると良いでしょう。
ただしPancakeSwapでイールドファーミングするには、少量のBNBが手数料(ガス代)として必要となります。
念のため10ドル相当のBNBはウェブウォレットに残しておきましょう。
手順6:PancakeSwapでCAKE銘柄をファーミングする
CAKE銘柄を入手したら、PancakeSwapの「Fams/Pools」からイールドファーミングを始めます。
ちなみに「Farms」は2つの通貨ペアを預けて運用すること、「Pools」は単一銘柄で運用することを意味します。
おすすめの銘柄は、左の「Auto CAKE」。
稼いだCAKEトークンを自動で再投資してくれるため、複利運用で長期的に大きな利益を狙えます。
イールドファーミングで安定して稼ぐコツ
ここからはイールドファーミングで稼ぐためのコツをまとめておきます。
稼いだトークンを再投資して、複利運用する
イールドファーミングで稼いだ仮想通貨トークンは、さらにステーキングに回しましょう。複利運用で効率よく資金を増やせます。
特にPancakeSwapの「Auto CAKE」なら自動で再投資・複利運用をしてくれます。
ただイールドファーミングでは、分散型取引所が破綻したり、投資した銘柄が暴落したりして、資金を回収できなくなるリスクもあります。
より安全を期するなら、まずは原資の回収を優先させ、その後は完全放置で複利運用するのがおすすめです。
年間利回り(APY)の目安は100%前後
イールドファーミングの年間利回りの目安は、大体100%前後とされています。
たまに過度な期待感から1,000%〜10,000%になることもありますが、しばらくすると100%前後に落ち着くことが多いです。
利回りが落ち着いた後でも200%〜300%前後を維持することもありますが、基本的に年間利回りが高ければ高いほど、リスクも大きくなります。
安全に運用するなら、年間利回りは100%目指した方が良いでしょう。そして余ったお金で年利1,000%以上のハイリスク銘柄に投資するのが無難です。
まとめ:仮想通貨を放置して稼ぎたいなら、イールドファーミングはおすすめ
ここまで仮想通貨のイールドファーミングについてわかりやすく解説してきました。
もう一度イールドファーミングの流れを確認しておきましょう。
- Binanceで口座開設・入金する
- Binanceで送金用の仮想通貨「BNB」を買う
- Binanceからウェブウォレット「MetaMask」に送金する
- PancakeSwapのアカウントを開設し、MetaMaskに接続
- PancakeSwapで「BNB」を「CAKE」に両替する
- PancakeSwapで「Auto CAKE」をステーキングする
イールドファーミングが初めてなら、利用するサービスはBinance、MetaMask、PancakeSwapの組み合わせがおすすめ。
どれも日本人利用者が多いため、わからないことがあっても日本語の情報を探しやすいです。
イールドファーミングでステーキングする銘柄は、PancakeSwapの「Auto CAKE」がおすすめ。自動で複利運用してくれるため、完全放置で効率よく資金を増やせます。
イールドファーミングは、仮想通貨投資の中でも非常に利回りが高く、運用の労力も少ないため、コストパフォーマンスの高い運用方法です。
仮想通貨運用が初めてで、どう運用すれば良いのかわからないなら、まずはイールドファーミングから始めてみましょう。