EA自動売買が初めてなら、まずはMQL5のEAから使いましょう。無料EAが提供されているため、金銭的なリスクなしで自動売買を始められます。
さらにMQL5では世界中の開発者がEAを開発・出品しているため、国内EA販売プラットフォームのGogoJungle・LET’S REALより優秀なEAを見つけやすいです。
MQL5でおすすめの無料EAはこちら。
- Dark Venus:高頻度のマーチンゲールEA
- CommunityPower MT4:リバ狙い順張り・低頻度マーチンゲールを行うEA
MQL5のおすすめ有料EAはこちら。(すべてスキャ系)
- Night Hunter Pro:RF34.3/PF3.19/RR0.7(EURUSD)
- Waiting Night MT4:RF26.1/PF4.19/RR0.58(EURUSD)
- Evening Scalper Pro:RF12.2/PF3.4/RR0.8(EURNZD)
無料EAを運用するときはXMの5万円ボーナスやGemForexの抽選ボーナスで証拠金を増やし、多額の含み損に耐えられるようにしましょう。
逆にスキャ系EAを運用するときはHotForexのゼロスプレッド口座やTradeviewのILC口座で取引コストを低くして、手数料負けしないようにします。
この記事ではMQL5 EAの始め方、設定方法、おすすめEAを解説します。
MQL5 EAの始め方・セットアップ方法
まずはMQL5 EAのセットアップ方法から解説します。
手順1:MQL5でアカウント登録する
MQL5のEAを利用するには、MQL5アカウントが必要です。まだアカウントを持っていない方は、MQL5のアカウント登録ページから登録手続きをしましょう。
アカウント登録はGoogleやFacebookでも行えますが、VPSでログインするときに面倒なので正規の方法で登録しましょう。
手順2:VPS(仮想専用サーバー)にログインする
MQL5のアカウント登録ができたら、次はVPSにログインしましょう。
VPS(仮想専用サーバー)とは、オンラインでレンタルできるパソコン環境のこと。24時間デスクトップ版MT4を起動し続け、EAを運用するために必要なサービスです。
VPS(仮想専用サーバー)のおすすめはこちら。
- CONTABO:高コスパ海外VPS(8GB/1,400円)
- WebARENA Indigo:国内最安値クラスのVPS(2GB/1,650円)
- さくらのVPS:2週間のお試し期間あり
中でもおすすめは高コスパ・海外VPSのCONTABO。日本語対応のVPSを使うなら、WebARENA Indigo・さくらのVPSも月額料金が安いです。
VPSの接続方法は端末のOSによって異なります。
WindowsOSでVPSに接続する場合は、Windowsの「アクセサリー」から「リモートデスクトップ」を選択し、IPアドレスやパスワードなどを入力してログインします。(Windowsでのログイン方法)
MacOSやスマホ、タブレットで接続する場合は、「Microsoft Remote Desktop」などのRDPアプリをインストールして、アプリ経由でVPSにログインしましょう。(MacOSでのログイン方法)
手順3:対応ブローカーのデスクトップ版MT4をインストールする
VPSにログインしたら、VPS内部のウェブブラウザから対応ブローカーのデスクトップ版MT4をダウンロード・インストールします。
例えばXMのMT4口座で自動売買をするなら、XMの「MT4ページ」からXM専用のデスクトップ版MT4をダウンロードする必要があります。
現在メタトレーダーの公式サイトではデスクトップ版MT4をダウンロードできなくなっており、ブローカーのデスクトップ版MT4も対応ブローカー口座でしかログインできないからです。
海外FXブローカーごとのMT4ダウンロードリンクはこちら。
また利用しているウェブブラウザが「Internet Explorer」なら、MT4をダウンロードする前に「保護モード」を解除する必要があります。(保護モードの解除方法)
利用しているウェブブラウザが「Microsoft Edge・Chrome」なら、広告ブロックアドオン「uBlock Origin」もインストールしましょう。検索エンジンのリスティング広告を非表示にできるため、対応ブローカーのMT4を探しやすくなります。
手順4:デスクトップ版MT4を起動し、MT4口座・MQL5アカウントにログインする
デスクトップ版MT4のダウンロードとインストールに成功したら、アイコンをダブルクリックして起動させましょう。
MT4を起動すると、まず最初にMT4口座のログイン画面が表示されます。サーバーを選択し、MT4の口座番号とログインパスワードを入力してログインしましょう。
口座番号・ログインパスワード・サーバー名は、MT4口座を開設した後に送られてくるメールに記載されているはずです。
口座にログインできたら、ついでにMQL5アカウントにもログインしましょう。
ログインに必要なユーザ名・ログインパスワードは、アカウント登録後のメールに記載されているはずです。
MQL5アカウントにログインできれば、MQL5で購入したEAをダウンロード・インストールできるようになります。
手順5:手持ちのパソコンで有料EAを購入する
次はVPSから画面を切り替えて、お手持ちのパソコンのウェブブラウザからMQL5の有料EAを購入しましょう。
ローカルのパソコンならウェブブラウザの自動入力機能が使えるため、購入手続きがスムーズになります。
なお無料EAなら購入手続きは不要で、MT4の「マーケット」タブからそのままダウンロードできます。任意の無料EAが欲しいなら、検索窓にEAの名称をコピペしましょう。
無料EAを使うなら「Dark Venus」がおすすめ。高頻度のマーチンゲールEAなので、運用してすぐに利益を出すことができます。
手順6:「マーケット→購入済み」から購入したEAをインストールする
EAを購入したら、再びVPSに戻ります。
そしてMT4の「ターミナル」ウィンドウから「マーケット→購入済み」を選択します。
「購入済み」では過去に購入したMQL5 EAをダウンロード・インストールできます。
インストールしたEAはMT4の「ナビゲーター」ウインドウに表示され、いつでも運用できるようになります。
手順7:「ナビゲーター」から運用するEAをチャートにドラッグする
EAを運用するときは、「ナビゲーター」ウインドウから利用したいEAを選択し、チャートにドラッグ、もしくはダブルクリックします。
確認画面が表示されるので、「OK」を押します。
その後の画面では、EAの設定・パラメーターを調整できます。
EAの設定手続きが完了すると、チャートの右上に小さな顔文字のアイコンが表示されます。これがニコちゃんマークであれば、EAのセッティングは成功です。
逆に顔アイコンが「困った顔」をしている場合は、EAが正常に運用できていません。ニコちゃんマークになるまで試行錯誤しましょう。
EA不調の原因としてよくあるのは、「ツール→オプション」の「自動売買を許可」にチェックの入れ忘れ。
原因がよくわからない場合は、MT4を再起動すると直ることが多いです。再起動してもダメな時は、以下のチェックリストを参考にしましょう。↓
EAセットアップ後にやること
EAのセットアップは以上ですが、自動売買で利益を上げたいなら、もう少しやっておくべきことがあります。
その1:Alpariのヒストリカルデータをダウンロードする
MQL5で優秀なEAを探すなら、まずは高精度なヒストリカルデータをダウンロードしましょう。
ヒストリカルデータとは、過去チャートの値動きデータ(ティックデータ)のこと。デスクトップ版MT4に内蔵されており、バックテスト時に参照します。
ただデスクトップ版MT4にプリインストールされているヒストリカルデータは量が少なく、MQL5のデータセンターからダウンロードできるものも抜けが多いため、バックテストの結果が悪くなりやすいです。
高精度なヒストリカルデータを入手するなら、海外FXブローカー「Alpari」で口座開設しましょう。Alpariのデスクトップ版MT4では、データセンターから高精度なヒストリカルデータをダウンロードできます。
FXDD・FXTFなどと違って、外部からヒストリカルデータをダウンロード・インポートしたり、他の時間足にコンバートしたりする必要がないため、設定手続きも簡単です。
ヒストリカルデータの設定方法はこちら。
- Alpariでアカウント登録をする(トップレベルドメインが.comの方)
- 会員ページにログインし、デモ口座を開設する
- VPSからAlpariの会員ページにログインし、デスクトップ版MT4をダウンロードする
- MT4メニューの「データ→ヒストリーセンター」からヒストリカルデータをダウンロードする
Alpariには通常版(.com)とインターナショナル版(.org)の2種類があります。日本ではインターナショナル版で登録できないため、通常版で登録してください。
Alpariデモ口座の登録方法は、こちらの記事で詳しくまとめられています。
Alpariのデスクトップ版MT4はバックテスト専用にしましょう。
EA稼働中のMT4でバックテストすると、うっかり決済ボタンを押したり、バックテストの負荷でMT4が停止したりして、予想外の損失を被るリスクがあるからです。
その2:EAをバックテストする
MQL5で有料EAを購入する前には、「無料デモ版」をダウンロードして、それをバックテストしましょう。無料デモ版はバックテスト専用のEAで、フォワード運用には使えません。
収益性の高いEAを見つけたいなら、必ずご自身の手でバックテストするようにしましょう。開発者が公開しているバックテストのスクショは、都合の悪いヒストリカルデータを削除している可能性があるため信用できません。
バックテストのやり方はこちら。
- MT4メニューの「表示」から「ストラテジーテスター」を開く(Ctr+Rでも可)
- バックテスト期間を「過去1年間〜5年間」、スプレッドを「10〜30ポイント」で設定する
- 「スタート」ボタンを押して1分ほど待つ
バックテストが終わったら、まずは有効証拠金グラフを確認しましょう。これが右肩上がりであれば、長期的に安定した利益を出す可能性が高いです。
次の「レポート」タブに切り替えて、EAの全体的なトレード成績を確認します。
最初に確認したいのはプロフィットファクターで、これが2.0以上なら長期的に安定した利益を出す可能性が高いです。(格安EAならPF1.5以上で妥協する)
それと合わせて平均利益と平均損失の割合(リスクリワード)も確認します。リスクリワードが1.0に近ければ、苦手相場でも損失を小さく抑えられることが多いです。
バックテストの具体的なやり方については、こちらの記事が参考になります。
収益性の高いEAの基準
EA運用で安定した利益を出すには、収益性の高い優秀なEAを見つけることが何よりも重要です。
逆にいくら無料でも収益性の低いEAは使わないようにしましょう。無駄にお金を溶かすだけで終わります。
収益性の高いEAの基準はこちら。
- リカバリーファクターが5.0以上(バックテスト・フォワード運用の両方で)
- プロフィットファクターが2.0以上(バックテスト・フォワード運用の両方で)
- 有効証拠金グラフが右肩上がり(バックテスト・フォワード運用の両方で)
- リスクリワードが1.0に近い(平均利益と平均損失の比率が「1:1」に近い)
- 年間トレード回数が200回以上
- 勝率が70%以上
EAの探し方がよくわからないなら、とりあえずリカバリファクター5.0以上のEAを探しましょう。
リカバリーファクターとは、純利益を最大ドローダウンで割った数値のこと。これが高ければ高いほど、少ないリスクで大きなリターンを出していることになります。
リカバリーファクターはEAの収益性を測る上で最も重要な指標です。具体的な目安として「5.0以上なら合格点、10.0以上なら大当たり」といった感じです。
リカバリーファクターはMT4のバックテストでは確認できませんが、純利益と最大ドローダウンから計算することもできます。
もしくはMQL5シグナルで配信されているなら、そこで確認しても良いでしょう。
それ以外の項目、プロフィットファクターや有効証拠金グラフなどは、リカバリーファクターが5.0以上であれば自然と満たしていることが多いです。
MQL5で優秀なEAを見つけたいなら、まずはリカバリーファクター5.0以上のものを探すようにしましょう。その後でプロフィットファクターやリスクリワード(平均利益と平均損失の比率)などで足切りするといいですね。
優秀なMQL5 EAの探し方
では実際にMQL5の優秀なEAの探し方を紹介しておきましょう。
まずはMQL5の「エキスパート」ページにアクセスします。最初に表示される「人気」タブでは、購入者の多いEAが表示されるため、収益性の高いEAを探しやすいです。
またMQL5では価格やトレード手法などでEAをフィルター検索できます。
例えば購入費用を500ドルに抑えたいなら、価格フィルターの上限を500ドルに設定することで、500ドル以下のEAだけを表示できるようになります。
おすすめのフィルター設定はこちら。
- 価格500ドル以下
- 星4レビュー以上
- レビューあり
MQL5のEAは1,000ドル以上のぼったくり価格が多いため、最初のうちは500ドル以下でフィルター検索すると、コスパの良いEAを見つけやすくなります。500ドル以上の高額EAを買うのは、自動売買で月10万円以上稼げるようになってからにしましょう。
実際に上記条件でフィルター検索した結果は、以下のリンクで確認できます。↓
任意の条件で検索できたら、次は片っ端からEAの販売ページを見ていきましょう。
販売ページでは最初にフォワード成績があるかどうかを確認してください。バックテストはいくらでも改ざんできるため、 MQL5シグナルでフォワード成績を公開しているEAを優先的に見ていきます。
MQL5シグナルで最初に見るべきは、有効証拠金グラフの形。これが大きなドローダウンを抱えることなく右肩上がりであれば、少なくともその期間は安定した利益を出していることになります。
セットで「統計(Statistics)」タブに切り替え、リカバリファクターとプロフィットファクター、リスクリワード(平均利益と平均損失の割合)もチェックしましょう。
目安としてリカバリーファクターが5.0以上、プロフィットファクターが2.0以上、リスクリワードが1.0前後だと、そのEAは長期的に安定した利益を出せる可能性が高いです。
予算の制約があるなら、リカバリーファクターが3.0以上、プロフィットファクターが1.5以上で妥協してもOKです。
MQL5では世界中の開発者がEAを販売しているため、かなりのペースで新しいEAが流れ込んできます。お手頃価格で優秀なEAが欲しいなら、月1回はMQL5をチェックしましょう。
以下のフィルター済みページをブックマークしておくと、EA探しが捗ります。↓
MQL5のおすすめEA
ここからは収益性の高いおすすめのMQL5 EAを紹介します。
おすすめ無料EA
MQL5では無料EAが提供されていますが、そのほとんどは1年以上の長期運用で安定した利益を出せません。基本的には1ヵ月前後の短期運用で勝ち逃げを狙いましょう。
無料EAのおすすめはこちら。
- Dark Venus:高頻度のマーチンゲールEA
- CommunityPower MT4:リバ狙い順張り・低頻度マーチンゲールを行うEA
最初に使うMQL5 EAは、Dark Venusがおすすめ。高頻度マーチンゲールEAなので、運用したその日に利益を出すことができ、月利20%〜40%の爆発的な利益を狙えます。(Dark Venusの使い方)
ただしマーチンゲールEAは、リバウンドのない200pips以上のトレンド相場に遭遇すると高確率で破綻します。ロスカットされないよう、月1回は利益出金・資金移動しましょう。
2つ目の「CommunityPower MT4」はリバ狙いの順張りをしつつ、低頻度でマーチンゲールも行うEAです。ただ取引回数が「Dark Venus」よりも少なく、利益率も控えめです。
過去1年のバックテストでは最大ドローダウン60%を出しつつも有効証拠金グラフは右肩上がりでしたが、過去5年のバックテストだと破綻しています。長期運用は避けましょう。
上2つのマーチン・グリッド系EAは含み損が大きくなりやすいため、XMの3種ボーナス・GemForexの抽選ボーナスなどで証拠金を増やしてから運用しましょう。
おすすめスキャ系EA
無料EAの運用に慣れてきたら、有料のスキャ系EAに切り替えましょう。スキャ系EAは利益率が高く、リスク耐性も高いため、長期的な運用でも利益を出しやすいです。
スキャ系EAのおすすめはこちら。(過去5年間のバックテスト/単一通貨ペア)
- Night Hunter Pro:RF34.3/PF3.19/RR0.7(EURUSD)
- Waiting Night MT4:RF26.1/PF4.19/RR0.58(EURUSD)
- Evening Scalper Pro:RF12.2/PF3.4/RR0.8(EURNZD)
運用成績は単一通貨ペアによる過去5年間のバックテストのもの。数値は左からリカバリーファクター、プロフィットファクター、リスクリターンとなっています。
3つの中なら「Night Hunter Pro」が1番おすすめ。フォワード成績のリカバリーファクターが10.0以上、プロフィットファクターも3.0以上と、収益性はトップクラスです。
2つ目の「Waiting Night MT4」は多通貨ペアで夜スキャを行うEAです。ニュースフィルターはありませんが、過去5年間のリカバリーファクターとプロフィットファクターが非常に高く、収益性に優れています。
3つ目の「Evening Scalper Pro」はNight Hunter Proと同じ作者が開発したスキャ系EAです。取引通貨ペアや取引時間帯などが異なるため、Night Hunter Proとは別でリスク分散したい人におすすめ。
なおスキャ系は利幅が5pips前後と小さいため、HotForexのゼロスプレッド口座など取引コストの低いブローカーを使うようにしましょう。
MQL5 EAで稼ぐコツ
ここからはMQL5 EAで効率的に稼ぐコツをまとめておきます。
その1:マーチン・グリッド系・ゴールドEAは使わない
EAで安定した利益を出したいなら、グリッド系EA(ナンピン・マーチン含む)は使わないようにしましょう。
グリッド系EAはレンジ相場だと利益を出しやすいのですが、200pips以上のリバウンドがないトレンド相場に遭遇すると、高確率で破綻してしまうからです。
最近の例だと2022年3月初めにドル円(USDJPY)が1,000pips以上動いたことで、クロス円・ナンピンEAの多くが破綻したと聞きました。グリッド系EAは1年以上の長期運用だとこうした為替変動リスクが大きくなります。
一方でゴールドEAも長期運用には向いていません。ゴールド(XAUUSD)は月1回くらいの頻度で10,000pips以上の大変動を起こしており、ゴールドEAの多くが破綻しているからです。
中には「Advanced Gold Trading」など安定した利益を出しているゴールドEAもありますが、それでも一般的なEAよりも高リスク・低リターンなので、運用するメリットはないです。
EA自動売買で安定して稼ぐなら、マーチン・グリッド系、そしてゴールドEAの運用はおすすめしません。Twitterなどで無料EAが配布されたとしても、安易に飛びつかないようにしましょう。
その2:収益性の高いEA「だけ」を運用する(目安は1〜3つ)
EA自動売買で効率よく稼ぎたいなら、収益性の高いEAだけを運用するようにしましょう。
例えばこの記事では収益性の高いEAとして「Night Hunter Pro」を紹介しているため、EA初心者はまずこれ1つだけを運用しても安定した利益を狙えます。(高額すぎるならNight Hunt EAでも代用可)
逆にリスク分散のために10個以上の有料EAを同時運用するのはやめましょう。収益性の低いEAを運用しても稼げませんし、EAを買いすぎると購入費用を回収できなくなります。
EA自動売買で稼げない原因トップは、そもそも収益性の低いEAを使っていることにあります。収益性の低いEAをさらに増やしてリスク分散を図ったところで、問題の解決にはなりません。
極端な話PF1.2前後のEAを10個運用するよりも、PF3.0前後の「Night Hunter Pro」だけを運用して、そこに資金を集中させた方がトレードの期待値は高くなります。
EA運用で1番大きなリスクは、収益性の低い無駄なEAを買ってしまうことです。たとえ無料のEAでも収益性の低いものは運用しないようにしましょう。
その3:EAを長期的に複利運用する
収益性の高いEAを見つけたら、それを複利運用しましょう。EAで複利運用を設定すれば、口座残高が増えるにつれて、運用ロットを自動で増やすことができます。
例えば1,000ドル/0.01ロットで運用するEAなら、複利機能(AutoLot)を設定すれば10,000ドル/0.1ロットで取引をするようになります。資金が10倍になれば、運用ロットも10倍になるわけですね。
もっと具体的な例を挙げましょう。
「Tiburon EA」を「10,000ドル・0.01ロット固定」で5年間運用しても収益は11,000ドルですが、「AutoLot=3.0」の設定で5年間運用すると、収益は268,000ドルと20倍以上になります。
固定ロットでの運用は収益が安定しているように見えますが、口座残高あたりの許容リスクが少なすぎるため、リターンも少なくなってしまいます。FXで大きく稼ぎたいなら、単利運用よりも複利運用の方がおすすめ。
複利運用するなら、過去5年間のバックテスト時の最大ドローダウンが10%〜20%になるよう調整しておきましょう。そうすれば常に適正なリスクで運用ロットを調整してくれます。
海外FXで効率よく稼ぎたいなら、収益性の高いEA1つに資金を集中させつつ、それを複利で長期運用しましょう。
MQL5 EAが高すぎて買えない時の対処法
MQL5のEAは確かに優秀ですが、価格が500ドル以上と高く、かなりの頻度で値上がりします。
ここからはMQL5の高額EAが買えなかった場合の対処法をまとめておきます。
GogoJungle・LET’S REALで代用する
MQL5のEAが値上がりしすぎて買えないようなら、GogoJungle・LET’S REALのEAで代用しましょう。MQL5ほどではありませんが、きちんと厳選すれば優秀なEAを見つけられます。
収益性の高いEAの基準はこちら。
- リカバリーファクターが5.0以上(バックテスト・フォワード運用の両方で)
- プロフィットファクターが2.0以上(バックテスト・フォワード運用の両方で)
- 有効証拠金グラフが右肩上がり(バックテスト・フォワード運用の両方で)
- リスクリワードが1.0に近い(平均利益と平均損失の比率が「1:1」に近い)
- 年間トレード回数が200回以上
- 勝率が70%以上
GogoJungleで上記条件をバランスよく満たしているEAはこちら。
- ChallengeScalMorning V GBPCAD:RF9.27/PF2.96/年間94トレード/RR1.2
- gotobi:RF7.79/PF3.69/10ヶ月63トレード/RR1.1
- 天狗 -てんぐ- AUD/JPY-ALL-:RF5.39/PF2.98/年間135トレード/RR0.6
数値的に優秀なのは「ChallengeScalMorning V GBPCAD」ですが、年間トレード回数が100回以下と少なく、MQL5のEAと比べると利益を出しにくいです。
他の2つのEAも年間トレード回数が200回を下回っており、ややおすすめしにくいですね。
それに対してLET’S REALで収益性の高いEAはこちら。
- 東京ルミエール:RF8.85/PF1.89/年間376トレード/RR1.1
- Hydrangea:RF7.73/PF1.78/年間129トレード/RR1.0
- MSZ-006:RF7.38/PF2.33/年間552トレード/RR0.3
この中でトレード成績が優秀なのは東京ルミエールですね。リカバリーファクターが8.0以上、プロフィットファクターも1.9前後、リスクリワードも1.1とかなり高めです。
2つ目のHydrangeaは取引回数が少なく利益率が控えめ、3つ目のMSZ-006はリスクリワードが低めで苦手相場では損失が多くなりやすいデメリットがあります。
EAが高すぎて買えないなら、GemForexの無料EAもおすすめ
GogoJungle・LET’S REALの有料EAも販売価格が2万円以上と高額です。まずは無料でEAを使ってみたいなら、GemForexの無料EAがおすすめ。
5万円の入金が必要で、ブローカーはGemForexのみという縛りがありますが、高収益・低リスクな朝スキャEAを無料で使えます。
GemForexで人気のある無料EAはこちら。(詳細はログイン後に確認可能)
- swallow blizzard:逆張り・1ポジの朝スキャ系(取引回数が多め)
- eagle blizzard α:逆張り・1ポジの朝スキャ系(取引回数が少なめ)
GemForex無料EAではblizzardシリーズが人気。上記2つのEAはどちらも夜スキャEAで、単一ポジションなので破綻リスクが低いです。(日本時間では朝スキャと呼ばれる)
単一ポジション・逆張りの夜スキャは、トレードロジックが高収益EA「Night Hunter Pro」と共通しています。価格1,000ドルの高収益EAと似たものを無料で使えるのはありがたいですね。
なおGemForexの無料EAを利用するには、円口座で5万円以上、ドル口座で500ドル以上入金する必要があります。
VPSの設定がめんどくさいなら、GemForexのミラートレードもおすすめ
VPSの契約・設定、デスクトップ版MT4のダウンロード・インストールなどがめんどくさいなら、ミラートレードもおすすめ。
GemForexのミラートレードでは一部のシグナルがEAで運用されているため、中のトレーダーがいきなり無茶なトレードをする可能性も低く、長期運用とも相性がいいです。
GemForexで人気のあるミラートレードロジックはこちら。(詳細はログイン後に確認可能)
- swallow blizzard:逆張り・1ポジの朝スキャ系(取引回数が多め)
- eagle blizzard α:逆張り・1ポジの朝スキャ系(取引回数が少なめ)
- UP:短期グリッド系
1つ目と2つ目の「eagle blizzard α・swallow blizzard」はGemForexの無料EAと同じものが使われています。どちらも朝スキャEAなので、破綻リスクも低く長期運用向けです。
3つ目の「UP」は短期のグリッド系ですが安定した利益を出しています。ただグリッド系はほぼ例外なく強いトレンドに弱いため、長期運用するにはリスクが高めです。
なおGemForexのミラートレードロジックを利用する場合も、円口座で5万円以上、ドル口座で500ドル以上入金する必要があります。
なおGemForexはスプレッドが広く、スリッページも広がりやすいブローカーです。大ロットで運用するときは、スプレッド・約定力が優秀なブローカーを使うようにしましょう。(HotForex・Tradeviewなど)
まとめ:まずは無料EA「Dark Venus」から使ってみよう
ここまでMQL5 EAの使い方、設定方法、おすすめEAについて解説してきました。
MQL5でおすすめの無料EAはこちら。
- Dark Venus:高頻度のマーチンゲールEA
- CommunityPower MT4:リバ狙い順張り・低頻度マーチンゲールを行うEA
MQL5のおすすめ有料EAはこちら。(すべてスキャ系)
- Night Hunter Pro:RF34.3/PF3.19/RR0.7(EURUSD)
- Waiting Night MT4:RF26.1/PF4.19/RR0.58(EURUSD)
- Evening Scalper Pro:RF12.2/PF3.4/RR0.8(EURNZD)
以下の順番で運用するのがおすすめです。
- XMの5万円ボーナスで資金10万円にして、無料EA「Dark Venus」をお試し運用する
- HotForexのゼロスプレッド口座に切り替え、取引コストを1.0pips以下にする
- スキャEA「Night Hunter Pro」を月利5〜10%で複利運用する
EA運用が初めてなら、まずはXMの5万円ボーナスで10万円の資金を作り無料EAから運用してみましょう。
運用する無料EAは「Dark Venus」がおすすめ。ただ高頻度のマーチンゲールを行うため、月1回は定期的に利益出金・別口座への資金移動をしておきましょう。
無料EAの運用に慣れたら、ブローカーをHotForexのゼロスプレッド口座に乗り換えましょう。スプレッド・取引手数料が優秀で、マイナススリッページも狭いため、どんなEAでも利益を出しやすいです。
その時に使うEAは、夜スキャの「Night Hunter Pro」がおすすめ。100万円/1.0ロットで運用することで、月利10%前後の安定した利益を狙えます。
「Night Hunter Pro」が高すぎて買えないなら、「Waiting Night MT4・Night Hunt EA」など他のスキャ系EAで妥協しましょう。