この記事ではEA自動売買の始め方を解説していきます。
EA自動売買の始め方
手順1:MT4口座を開設する
EA自動売買を始めるなら、まずはMT4口座を開設しましょう。FXプラットフォームにMT4を選ぶ理由は、MT5・cTraderよりEAの種類が多いからです。
EA自動売買におすすめのMT4口座はこちら。
口座タイプ | 最大レバレッジ | 取引手数料 | 最小ロット |
---|---|---|---|
Tradeview ILC口座 | 200倍 | 5ドル/ロット | 0.1ロット |
AXIORY ナノ口座 | 400倍 | 6ドル/ロット | 0.01ロット |
XM KIWAMI口座 | 1000倍 | なし | 0.01ロット |
単一ポジションEAを運用するならTradeview ILC口座、単一ポジションEAかマーチンゲールEAの低リスク運用をするならAXIORY ナノ口座、マーチンゲールEAを高リスク運用するならXM KIWAMI口座がおすすめ。
手順2:VPS(仮想専用サーバー)を契約する
MT4口座を開設したら、次はVPSの契約をします。VPS(仮想専用サーバー)を利用することで、24時間EAを安定して稼働できるようになります。
月額有料VPSのおすすめはこちら。
VPSサービス名称 | 月額料金 | 推奨メモリプラン |
---|---|---|
WebARENA Indigo | 3.410円(税込) | 4GB |
さくらのVPS | 4,730円(税込) | 4GB |
CONTABO | 17ドル/2,700円相当 | 8GB |
安定性を重視するならWebARENA Indigo、2週間無料お試しを利用するならさくらのVPS、英語対応が苦にならずコストパフォーマンスを重視するならCONTABOがおすすめです。
おすすめVPSの詳細はこちら。
手順3:VPSにログインする
VPSの契約ができたら、 次はお手持ちのデバイスからVPSにログインします。
デバイス・OSごとのVPSログイン方法はこちら。。
- WindowsOSでの接続方法
- MacOSでの接続方法(スマホ・タブレット含む)
WindowsOSの場合、メニューの「Windowsアクセサリー」からそのままVPSに接続します。
スマホ・タブレット・macOSの場合、Google PlayやApp Storeでリモートデスクトップアプリをダウンロードし、アプリ経由でVPSに接続します。
リモートデスクトップアプリはマイクロソフト純正の「Microsoft Remote Desktop(MacOS版・iOS版・AndroidOS版)」がおすすめ。不具合が生じにくく、動作も安定しやすいです。
VPSにログインするときには、以下の情報を求められます。
- ユーザ名
- IPアドレス
- ログインパスワード
これらの情報はVPSの契約完了メール、あるいはVPS業者の会員ページで確認できます。
手順4:VPS内部でMT4をダウンロード・インストールする
VPSのログインに成功したら、その中でデスクトップ版MT4をダウンロード・インストールします。
MT4のダウンロードリンクはこちら。
MT4をダウンロードしたら、その後に表示される画面(ウィザード)に従ってインストールを進めていきます。
手順5:EAをダウンロードし、MT4で展開する
デスクトップ版MT4のセットアップが完了したら、EAをVPS内部でダウンロードします。
おすすめEAとその入手方法はこちら。
EA名称 | 価格 | トレードロジック | 入手方法 |
---|---|---|---|
「THE AUDCAD」タイプB | 30,000円 | 単一ポジション | GogoJungleで購入 |
クラック版 Waka Waka EA | 無料 | マーチンゲール | クラックサイトでダウンロード |
Grid Free | 無料 | マーチンゲール | ソースコードをコンパイル |
EAをダウンロードしたら、デスクトップ版MT4に展開します。展開方法はダウンロードEAとソースコードEAで異なります。
ダウンロードEAの場合は、デスクトップ版MT4の「データフォルダを開く」から「MQL4→Experts」フォルダにEA(EX4ファイル)をコピペします。
その後再起動すれば「ナビゲーター」に展開したEAが表示されます。
市販EAの設定方法はこちら。
クラックEAも市販EAをデコンパイルして無料配布しているだけなので、設定方法はほぼ同じです。
クラックEAの使い方・設定方法はこちら。
ソースコードEAの場合は、MT4メタエディターにソースコードをコピペしてコンパイルすれば、「ナビゲーター」にEAが表示されます。
ソースコードEAのコンパイル方法はこちら。
手順6:EAをチャートに設定する
インストールしたEAが「ナビゲーター」ウインドウに表示されれば、そのEAをチャートに設定できます。
設定方法は「ナビゲーター」内のEAをダブルクリック、あるいはチャートにドラッグします。
後はEAの設定画面が表示されるので、運用ロットなどを設定します。
設定後はチャート右上に「ニコちゃんマーク」が表示されていれば、EAが正常に稼働していることになります。
逆に「ニコちゃんマーク」が困った顔をしている場合はEAが正常に稼働していないので、原因を追求してトラブルシューティングしましょう。
EA自動売買におすすめの海外FX口座
EA自動売買をするなら、MT4口座を選びましょう。MT5/cTraderよりEAの選択肢が多いからです。
EA自動売買におすすめのMT4口座はこちら。
口座タイプ | 最大レバレッジ | 取引手数料 | 最小ロット | EAの相性 |
---|---|---|---|---|
AXIORY MT4 ナノ口座 | 400倍 | 6ドル/ロット | 0.01ロット | なんでもOK |
XM MT4 KIWAMI口座 | 1000倍 | なし | 0.01ロット | 複数ポジションEA |
Tradeview MT4 ILC口座 | 200倍 | 5ドル/ロット | 0.1ロット | 単一ポジションEA |
それぞれの口座の特徴を詳しく見ていきます。
AXIORY MT4 ナノ口座:どんなEAでもOK
EA自動売買が初めてなら、まずはAXIORY MT4 ナノ口座がおすすめ。
最大レバレッジが400倍と標準的で、最小ロットは0.01ロットなので、マーチンゲールEAの低リスク運用が可能です。(低リスク運用=1段目0.01ロットからの運用)
スプレッドも低めで、取引手数料も1ロット往復6ドルと低めなので、単一ポジションの高ロット運用でも利益を出しやすいです。(スプレッドはAXIORY「FX通貨ペア」で確認可能)
またAXIORYは会員ページ(MyAxiory)が使いやすく、複数の口座を同時管理しやすいです。MT4口座を10個運用して、ゼロカットを前提にマーチンゲールEAでハイリスクトレードするといった使い方もできます。
AXIORY ナノ口座の詳細は、AXIORY「口座→口座の種類→口座タイプ」で確認できます。
XM MT4 KIWAMI口座:マーチンゲールEAにおすすめ
ナンピン・マーチン・グリッドEAをハイリスク運用するなら、XM MT4 KIWAMI口座がおすすめ。
レバレッジが1000倍と非常に高いため、必要証拠金が少なく抑えることができ、含み損が大きくなりやすいマーチンゲールEAでもロスカットされにくくなります。またストップアウトも20%と低めです。
さらにKIWAMI口座はスワップフリーなので、ポジションを長期間保有してもマイナススワップが発生しません。ただ運用ロットが大きすぎたり、保有期間が長すぎたりすると(1ヶ月以上)、アービトラージ取引扱いでスワップフリーを取り消されることがあります。
もう一つ注意点としてKIWAMI口座では入金ボーナスとロイヤルティプログラムは利用できません。これらのプロモーションを利用したいならスタンダード口座を選びましょう。
XM KIWAMI口座の詳細は、XM「取引口座タイプ」で確認できます。
Tradeview MT4 ILC口座:単一ポジションEAにおすすめ
単一ポジションEAを運用するならTradeview ILC口座がおすすめ。
スプレッドが非常に狭く、取引手数料も1ロット往復5ドルと業界最安値クラスなので、単一ポジションEAの高ロット運用でも利益を出しやすいです。(リアルスプレッドはTradeview「トップページ」で確認可能)
ただTradeview ILC口座には以下のデメリットがあります。
- 最大レバレッジが200倍と低め
- 最小ロットが0.1ロットと高め
- ストップアウトが100%と高め
ILC口座は最大レバレッジが200倍と低めなので、必要証拠金が大きくなります。そのため含み損・合計運用ロットが大きくなりやすいマーチンゲールEAだとロスカットされやすいです。
またILC口座は最小ロットが0.1ロットと高めなので、マーチンゲールEAの低リスク・中リスク運用には適していません。(1段目が0.01ロットなら低リスク、0.03-0.05ロットなら中リスク、0.1ロットなら高リスク)
さらにTradeviewはストップアウトが100%と高めなので、証拠金維持率が100%を切ったらロスカットされます。そのため極端なハイリスクトレードとも相性が悪いです。
Tradeview ILC口座はマーチンゲールEAと相性が悪いです。マーチンゲールEAを運用するなら、XM KIWAMI口座を使いましょう。こちらはレバレッジ1000倍・スワップフリー・ストップアウト20%なので、マーチンゲールEAと相性がいいです。
Tradeview ILC口座の詳細は、英語版Tradeview「Accounts」で確認できます。
EA自動売買をするときの注意点
裁量トレードより利益率が低い
EA自動売買の利益率は裁量トレードより低めです。(月利3%から5%ほど)
その理由は、相場ごとにトレードロジックを使い分けられないからです。FX取引ではトレンド相場でピラミッディング、レンジ相場で逆張りナンピンとトレードロジックを使い分けるのが基本です。
ただEAはトレンド相場・レンジ相場をうまく判別できません。そのためトレンド相場で逆張りナンピンをしたり、レンジ相場で順張りトレードをして大きな損失を出してしまいます。
これが裁量トレードならトレンド相場・レンジ相場でトレードロジックを柔軟に使い分けられますし、読みを外してもすぐに損切りして損失を最小限に抑えることもできます。
海外FXで効率よく稼ぎたいなら、EA自動売買より裁量トレードの方がおすすめです。
海外FX裁量トレードのやり方はこちら。
マーチンゲールEAは破綻リスクが高い
マーチンゲールEAは破綻リスクが非常に高いです。トレンドが進むごとに逆張りポジションをどんどん増やしていくからです。
例えば過去5年間以上のフォワード運用成績で安定した利益を出しているマーチンゲールEA「Waka Waka EA」でも月利3%前後、最大ドローダウンは25%前後と高めです。(myfxbookのフォワード成績)
トップクラスのマーチンゲールEAですらこれなので、リスク管理の甘いマーチンゲールEAだと1年以内にあっさり口座破綻してしまいます。
EA上級者もマーチンゲールEAを使うことはありますが、レンジ相場だけで運用したり、重要な経済指標の直前では止めたりしています。
マーチンゲールEAはリスク管理が難しいので、EA初心者にはおすすめしにくいです。EAを完全放置で済ませたいなら、破綻リスクの低い単一ポジションEAを使いましょう。(「THE AUDCAD」タイプBなど)
無料配布EA(IB口座縛り)は詐欺が多い
IB口座縛りの無料配布EAを使うのはおすすめしません。その多くはハイリスクなゴールドマーチンゲールEAで、破綻リスクが非常に高いからです。
無料配布EAは、海外FXの口座開設と引き換えに無料入手できるEAです。配布EAをIB契約口座で運用することで、EA配布者に海外FXのアフィリエイト報酬が入ります。(IB契約EAには口座縛りがあり、他の口座では運用できない)
ただEA配布者・代理店はアフィリエイト報酬目当てに、マーチンゲールEAの運用リスクを隠していることがあります。
例えばmyfxbookでフォワード運用成績を公開していない、バックテストの期間が非常に短い、バックテストの初期証拠金を1億円にしてドローダウンを相対的に小さくしているなどですね。
またEA配布者のリテラシーが低いと、信用度の低いマイナー海外FXブローカーに誘導されることもあります。そうしたブローカーは出金拒否・出金遅延・利益没収のリスクが高いので、非常に危険です。
Twitterの無料配布EAは資金を失うリスクが大きいので、無料でも安易に応募しないようにしましょう。