cTraderは、メタトレーダー(MT4・MT5)より後発の高性能FXプラットフォームです。
使えるブローカーはAXIORY・Tradeviewなど一部に限られますが、メタトレーダーにはない便利な機能がたくさん備わっており、チャート分析や予約注文を効率化できます。
中でもおすすめの便利機能はこちら。
- ドラッグ操作でリミット注文・ストップ注文を簡単に設置できる
- 損切り・利確を設定しやすく、損益計算もできる
- ホットキーにより時間足・通貨ペアの切り替えがスムーズに行える
1番のおすすめはドラッグ操作でリミット注文やストップ注文を設置できる機能。海外FXの高収益トレード手法「日足スイングトレード」をするときに重宝します。
他にもホットキーで時間足・通貨ペアチャートを瞬時に切り替えられるため、1つの画面に複数のチャートを並べる必要もなく、画面の小さいノートパソコンでの情報収集がはかどります。
cTraderを使いこなせれば裁量トレードがより快適なものになるでしょう。
この記事ではcTraderの便利機能、使い方、対応FXブローカーについて詳しく見ていきます。
cTraderの特徴・便利機能
まずはcTraderの特徴・便利機能を紹介していきます。
その1:MacOS・iOSデバイス対応
cTraderの最大のメリットは、MacOSやiPhone・iPadでも利用できること。
MacOSの場合はウェブブラウザ版cTraderに対応しており、Chromeブラウザなどで裁量トレードができます。(ソフトウェア版は非対応)

メタトレーダー(MT4・MT5)のウェブトレーダーならMacOSのWebブラウザでも使えますが、cTraderと比べると操作性・カスタマイズ性で大きく劣ります。
iPhone・iPadの場合はcTraderアプリが対応しています。App Store・Google Playで対応した海外FXブローカーのcTraderアプリをダウンロードすれば裁量トレードを始められます。

最近App StoreはMT4・MT5アプリを排除しており、iPhone・iPadではダウンロードできなくなっていますが、cTraderならそうした心配はありません。
MacBook・iPhone・iPadで裁量トレードをするなら、Apple製品と互換性のあるcTraderを使いましょう。
その2:リミット・ストップ注文の設置・移動がしやすい
cTraderの機能面での強みは、リミット注文・ストップ注文を簡単に設定できること。
ウェブブラウザ版cTraderならドラッグ操作で予約注文を好きな場所に置けますし、置いた後もドラッグ操作で好きな価格に移動させられます。

ドラッグ操作なのが嬉しいところで、これが右クリックやダブルタップだとインディケーターを誤タップしやすくなるんですよね。
デスクトップ版MT4でもチャートを右クリック・ダブルタップすれば予約注文できます。ただインディケーターをたくさん設置していると、誤タップを誘発しやすくなります。
特にナンピン・ピラミッディングなどでリミット注文・ストップ注文をたくさん置く必要があるなら、cTraderのドラッグ操作による予約注文は重宝するはずです。
その3:損切り・利確を設定しやすい(損益計算機能付き)
cTraderでは損切り・利確の設定もドラッグ操作で行えます。
保有ポジションや予約注文にカーソルを合わせることで、細長いメニューが表示されます。その上下にある「SL・TP」のタブをドラッグすることで損切り・利確pipsを簡単に設定できます。

デスクトップ版MT4でも似たような機能はあるのですが、新規注文時に損切り・利確を設定しておく必要があるためcTraderのものより使いにくいです。
またSL・TPタブでは設定pipsだけでなく、そのpipsで実現する損益も表示されます。

例えば0.5ロットで100pipsのTPなら400ドルになります。運用ロット・pipsあたりの損益をすぐに計算できるので、利益目標などを立てやすくなります。
海外FXのpips・収益計算といえば「XMの計算ツール」が有名ですが、チャート上で使えるcTraderの方が使いやすいです。
運用ロット・pipsあたりの損益額を簡単に計算したいなら、cTraderのSL・TPタブを活用しましょう。
その4:ホットキーでチャート分析を効率化できる
cTraderではショートカット機能「ホットキー」を使うことで、いろいろな動作を効率化できます。
中でも便利なショートカット機能はこの3つ。
- 「Command+左右キー」で通貨ペアウィンドウ切り替え
- 「上下キー」で時間足切り替え
- 「+ーボタン」でチャートを拡大・縮小
1番のおすすめは「Command+左右キー」による通貨ペアウインドウ切り替え。複数の通貨ペアウインドウをタブで開いている時、それらを瞬時に切り替えられます。

動画バージョンはこちら。
デスクトップ版MT4のようにカーソルを通貨ペアタブに動かして1つずつクリックする必要がないため、チャートの見回りチェックが数秒で終わります。
2つ目のおすすめショートカットは、パソコン上下キーによる時間足切り替え。お気に入りで15分チャート・日足チャートを設定しておくことで、上下ボタンを押せばそれらを瞬時に切り替えられます。

これによりマルチタイムフレーム分析も数秒で行えるようになり、他の通貨ペアと合わせても10秒前後で済ませられます。
3つ目のおすすめショートカットは、パソコン+ーボタンによるチャートの拡大・縮小。
パソコンの+ボタンを押すことで、チャートが拡大され、細かい値動きを見れるようになります。グリッド間隔も20pips前後と狭くなるため、ピラミッディングでストップ注文を細かく並べるときに便利です。

逆にーボタンを押すことで、チャートが縮小され、過去のチャートを俯瞰できるようになります。こちらはグリッド間隔が50pips〜100pipsと広くなるため、ナンピンでリミット注文を並べるときに重宝します。

cTraderのホットキーを使いこなせれば、チャート分析だけでなく予約注文なども効率化できるようになります。
その5:スマートストップアウトで利益を確保しやすくなる
cTraderにはスマートストップアウトという機能があり、証拠金維持率がストップアウト以下になってもポジションが一括決済されるのではなく、0.01ロットずつ決済されます。(ストップアウト=ロスカットのこと)
例えばストップアウト100%のTradeviewで1.0ロット・2.0ロット・3.0ロットのポジションを保有しており、大きな含み損を出して証拠金維持率が98%以下になったとしましょう。
このとき必要証拠金が1番大きな3.0ロットのポジションから最初に決済されるのですが、3.0ロットまるごと決済されるのではなく、証拠金維持率が100%以上になるように0.01ロットずつ保有ポジションを減らしていくのです。
こうすることで証拠金維持率ギリギリの運用をしても、保有ポジションの最低限のロットを守ることができ、その後に利益を確保しやすくなります。
cTraderのスマートストップアウト機能は、ナンピン・マーチンゲール・少額ピラミッディングなど証拠金維持率ギリギリの運用をするときに重宝します。
その6:ドラッグ操作でpips計測できる(十字キーのみ)
cTraderではカーソルを「十字キー」に切り替えることで、ドラッグ操作によるpips計測ができるようになります。(パソコンなら「Shiftキー+C」で切り替え可能)
これにより例えば「日足10EMAから300pips乖離しているからリバウンドで100pipsの利益を狙おう」といったトレード戦略を立てやすくなります。
他にも「USDJPYの日足ボラティリティは300pipsと広めだからメイン運用しよう」とか「EURUSDの日足ボラティリティは200pipsだからサブ運用にしよう」という方針も立てやすくなります。
簡易にpips計測しておくことで、ボラティリティの高い通貨ペアを見つけたり、あるいはボラティリティが高いタイミングでトレードできるようになります。
十字キーによるpips計測は意外と便利なので、獲得pipsなどをきちんと決めておきたい人はcTraderを使った方がいいです。
その7:ダブルアップで簡易なマーチンゲールができる
cTraderでは「ダブルアップ」という機能を使うことで、簡易のマーチンゲールを行えます。具体的には、現在のポジションと同じロットの同じ方向のポジションを追加します。
例えば1.0ロットの買いポジションで含み損100pipsを抱えているときにダブルアップをすると、2.0ロット/含み損50pipsに変換されます。もう一度ダブルアップを行うと4.0ロット/含み損25pipsに変換されるわけです。
実際の操作方法は、ポジションステータスの右にある「↑↑」 ボタンを押すだけです。
ダブルアップ機能を使うことで1つのポジションで疑似的なマーチンゲールができます。ポジションが1つだけなので、ストップロスやテイクプロフィットなども設定しやすいです。
MT4でマーチンゲールトレードをするときはロット・ポジションの管理が煩雑になりがちですが、cTraderならダブルアップを連打するだけで、簡単にマーチンゲールが行えるわけです。
cTraderの使い方・ダウンロード方法
ここからはcTraderの使い方・セットアップ方法を見ていきます。
手順1:対応ブローカーでcTrader口座を開設する
まずはcTrader対応の海外FXブローカーにアクセスし、cTrader口座を開設しましょう。
おすすめブローカーはAXIORYとTradeviewの2つ。国内銀行送金と会員ページの使いやすさを重視するならAXIORY、bitwallet入出金と取引コストの低さを重視するならTradeviewがおすすめです。
ここでは使いやすさを重視してAXIORYを選びます。
AXIORYの口座アカウントをまだ持っていない方は、新規口座開設ページから口座開設しましょう。

すでにAXIORYの口座アカウントを持っている方は会員ページの「MyAxiory」にログインし、cTrader口座を追加で開設します。


手順2:ブローカーのサイトからcTraderをダウンロード・アクセスする
cTrader口座を開設したら、次はcTraderをダウンロードします。
お使いのデバイスがWindowsOSならソフトウェア版のcTraderをダウンロードしましょう。

MacOSならソフトウェア版に対応していないので、ウェブブラウザ版cTraderにアクセスします。

スマホ・タブレットならApp Store・Google PlayからcTraderアプリをダウンロードします。

手順3:cTraderを起動し、口座ログインする
cTraderのダウンロード・アクセスができたら、cTrader口座にログインします。
ログインに必要な情報はメールアドレス(cTrader ID)とパスワードの2つ。パスワードはcTrader口座開設後に送られてくるメールに記載されています。

打ち間違い・スペルミスを防ぐため、パスワードはコピペ入力しましょう。
手順4:チャート周りのカスタマイズをする
cTrader口座にログインできたら、簡単なカスタマイズをしておきます。
おすすめの設定内容はこちら。
- 通貨ペア:XAUUSD・USDJPY・GBPUSD(お好みでGBPJPY・EURUSD)
- 時間足:1分足・4時間足・日足(場合によっては5分足・15分足)
- インディケーター:EMA(期間10・25・75)
- 運用ロット:資金10,000ドルあたり0.5ロット(低リスク運用)
通貨ペアは「XAUUSD・USDJPY・GBPUSD」がおすすめ。どれもボラティリティが高いため、スイングトレードで200pips相当以上の利益を期待できます。(XAUUSDは2000pips以上)
GBPJPYはUSDJPYと相関関係にありリスク分散にならない、EURUSDはボラティリティがやや低めなことから、先ほどの3つより優先度は低めです。
基準とする時間足は「15分足・日足」がおすすめ。おおまかなチャート分析をするときは日足チャート、エントリーポイントの判断やストップ注文の設置時は15分足チャートと使い分けます。
利用するインディケーター・テクニカル指標は「EMA」がおすすめ。
EMAはSMAの上位互換で、押し目買い・戻し売り、EMAブレイクアウト後の順張りトレードで使います。期間10・25・75の3本を設定するのが一般的です。

運用ロットはスイングトレードなら資金10,000ドルあたりで0.5ロットを目安にします。スイングトレードは獲得ピップスが多いため、運用ロットが少なくても1,000ドル単位の利益が期待できます。
cTrader対応ブローカーはレバレッジが400倍前後と低めな傾向があるため、証拠金維持率が圧迫されやすい大ロットのハイリスクトレードには向いていません。
cTraderでの裁量トレード手法は、日足スイングトレードがおすすめ。ショートカット機能で通貨ペア・時間足の切り替えがスムーズにでき、チャート分析を効率化できます。
cTrader対応のおすすめ海外FXブローカー
cTraderに対応している海外FXブローカーはごく一部に限られます。
ここからはcTrader対応のおすすめブローカーを紹介していきます。
AXIORY:入出金経路が多く、会員ページも使いやすい
cTraderを使うのが初めてなら、最初のブローカーはAXIORYがおすすめ。
AXIORYは会員ページが使いやすく、cTrader口座の開設やダウンロードだけでなく、入出金・資金移動・追加口座開設なども簡単に行えます。
また入出金経路も豊富で国内銀行送金にも対応しているため、bitwallet・SticPayなどマイナー送金サービスのアカウントを持っていなくてもスムーズに入出金できます。(AXIORYの入出金方法)
ウェブサイトやサポートデスクも日本語に対応しており、事業規模も準大手レベルなので、メール返答を放置されたり、出金遅延・出金拒否になるリスクは低いです。
デメリットはcTraderコピー(リアル口座運用)とbitwallet入出金に対応していないこと。これらの機能を使いたいならTradeviewを使った方がいいです。
AXIORYは入出金経路の多さ・会員ページの使いやすさ・海外FXブローカーとしての信頼性の高さから上級者の間でも人気があります。まずはAXIORYのcTraderから使いましょう。
Tradeview:cTraderコピー・bitwallet入出金に対応
cTraderの取引コストをもっと抑えたいなら、Tradeviewもおすすめ。AXIORYよりもスプレッドが0.1〜0.2pipsほど狭いため、運用ロットが大きいなら取引コストを節約できます。
Tradeviewの優れている点は、リアル口座でcTraderコピーが使えること。フォロワー口座で他人の裁量トレードをコピーしたり、ストラテジープロバイダーになって取引手数料を稼いだりできます。(AXIORYのcTraderでは非対応)
Tradeviewの2つ目の大きなメリットは、bitwallet入出金に対応していること。海外FXのアフィリエイト報酬や他のbitwallet対応ブローカーの資金をTradeviewの口座に移すことができます。(AXIORYはbitwalletに対応していない)
Tradeviewのデメリットは、新規口座開設のハードルが高いこと。入力項目が非常に多いですし、電子署名はMacBookのトラックパッドだと入力しにくいです。
追加口座開設するときも新規口座開設と同じ手続きをする必要がありますし、そのたびにコンビニで住民票を再取得しないといけません。(住所確認書類は直近3ヶ月以内のものを使うため)
他のデメリットとしては、会員ページが口座単位ログインなので口座管理しにくい、数ヶ月使わないでいると毎月50ドルの口座維持手数料が発生する、などが挙げられます。
Tradeviewは取引コストが優秀なブローカーですが、口座開設のハードルが高く、会員ページも使いにくいため上級者向けと言えます。